【レオパレス】コロナの影響深刻?入居率低下中【5月度月次データ】
6月5日、2020年3月期の決算発表がありましたが、同日、月次データも公開されています。
レオパレス21の業績は賃貸事業の入居率と密接に関係しており、非常に重要な数値となります。
では月次データの数値を見ていきたいと思います。
図1に2017年~2020年、図2に2013年~2016年のデータを示します。
こちらは決算報告資料、月次データ等から編集しています。
入居率は、施工不良問題が発生した2018年より前のデータ(2017年以前)では基本的には1月に底を付け、3月まで上昇、4月に低下し、徐々に低下していく、という傾向を示しています。
2020年も3月に高い数値(83.07%)を示し、4月に下落(81.4%)いたしました。
この時の下落幅は例年より1%程度大きく、過去のブログでコロナの影響と考察しました。
では、5月度の数値はどうでしょうか?
下落幅にがわかりやすくなるように前年度の12月データを基準にそこからの増減をまとめてみました(図3)。
1~3月のデータは2017,2018年同等であり、施工不良問題からの順調な回復を示しています。しかしながら、2020年4月度は入居率は過去比で大きな低下を示し、コロナウィルスの影響で1%は低下しているとみられます。
尚、施工不良問題の影響が出始めたのは2018年6月頃からになります。
そこから例年の下落トレンドに従うと青点線程度の変化をたどると考えられますが、2020年5月度は青点線からさらに1%程度低下している、つまり、4,5月度で合計2%程度は影響が出ているとみられます。
図4に2013~2019年の賃貸事業の営業利益率と入居率の相関を示します。レオパレス21の賃貸事業は売上高約4000億円ですので利益率が1%異なると40億円営業利益が振れることになります。
入居率の2%ダウンというのは現状損益分岐点近傍(従来80%とされていましたが現状は不明です)の入居率を示しているレオパレス21にとって非常にインパクトのある数字のように思えます。