【原油39ドル超え】まだまだ上がる?OPECプラス減産へ【米原油データ】
これまで6月4日にOPECプラス会合が開かれる見込み、と言われていましたが一転不透明という報道が出て、結局、会合は6月6日に開催されることが決まったようです。また、7月末まで減産継続の見通しという報道が出ています。
まだまだ、価格上昇があるのでしょうか?
サウジアラビアやロシアの状況はわかりにくいので情報公開の進んでいるアメリカのデータを元に貯蔵量、産出量、輸入量について調べてみました。
データはアメリカ合衆国エネルギー省 エネルギー情報局(EIA)webページを参照しました。
https://www.eia.gov/petroleum/
原油貯蔵量
まず、原油貯蔵量です。WTI原油先物価格はオクラホマ州クッシングにおいて受け渡しされる原油先物の価格ですので、オクラホマ州クッシング、そして、アメリカ全体における貯蔵量の推移を示しています(図1)。
その推移をみるとオクラホマ州クッシングにおける原油貯蔵量は先週に引き続き、減少していることがわかります。また、その減少ペースはやや緩やかになっており、数値は全米トータルに近づいています。
つまり、極端な過剰在庫は解消されたと考えられます。
コロナ前の貯蔵量が50%程度であったことから考えると現状の60%程度の在庫は多いですが、貯蔵スペースがなくなるような極端な過剰在庫懸念は後退したかもしれません。
産出、輸入量
これによると原油産出量は相変わらず低下しており、何らかの数値(サウジアラビア、ロシアとの協調減産とか)に基づいて減産している可能性があります。
また、先週一時的に輸入量を増やして賄うような挙動も見られましたがそちらは正常に戻っているようです。
まとめ
政治の意向ひとつで大きく変わる可能性がありますが、これらのデータを見ると原油は今のところポジティブなデータが出続けています。
一方、これまではあまりに価格が低かったため、各国間の意見調整ができた可能性がありますが、そろそろ意見や立場に相違がみられてくる可能性があり、『駆け引き』が始まるかもしれません。