【レオパレス】6月度改修工事進捗状況について考えてみた
7月8日、さすがに下げ過ぎたか、7月7日付の月次データがポジティブに評価されたか、レオパレス21の株価が5%ほど上げています。
繰り返しになりますが、レオパレス21の株価を左右するのは業績の回復であり、業績の回復を左右するのは入居率、入居率を左右するのは改修の進捗による募集再開です。
そこで6月30日に公開されている施工不備の改修工事進捗について考えてみました。
https://www.leopalace21.co.jp/info/pdf/2020/progress.pdf
施工不備の調査
2020年6月30日時点で、レオパレス21の施工物件数は39085棟、その内、調査対象の棟数は38701棟と報告されています。
その調査の進捗はネイルシリーズ、6シリーズ、その他シリーズにわけて公表されており、2018年の7月ころから順調に調査が進んでおります。月2000件程度のペースで調査は行われており、2019年10月31日時点でその調査はほぼ終了し(図1)、13621棟に明らかな不備が見つかっています。
施工不良の改修工事
調査の結果、13621棟の物件で明らかな不備が見つかっています(2020年6月30日時点)。
その工事の進捗ですが着手件数は5月31日からの1カ月で7071件から7186件と115件増加、完了件数は1008件から1015件と7件増加しました。
完了件数は7件しか増加してません。
これを見るとここ5月31日時点の工事の完了棟数からほとんど増えていません。
それなりに着手は進んでいるが完了までは至っていないという状況は続いています。
一方、着手自体は2019年10月には3000件以上の工事に着手していることから、 いつ工事が終了し始めるのか?募集再開により入居率が増えていくのか?そこが重要なポイントとなると思われます。
7月、8月、9月の進捗どうなるのか、注目したいと思います。
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【レオパレス】入居率、さすがに下げ止まった?【6月度月次データ】
7月7日、レオパレス21の月次データが報告されています。
レオパレス21の業績は賃貸事業の入居率と密接に関係しており、非常に重要な数値となります。
また、施工不備問題からの回復を見せていたさなかに新型コロナウィルスが流行し、工事の遅れや企業の業績悪化による入居率の低下が懸念されるなど非常にコロナの影響を受けた企業の一つと思われます。
2020年は4月、5月と例年以上の下げを見せており、2020年1~3月で回復基調にあった入居率を一気に下げてしまっていました。
では7月7日に公開された6月の月次データはどうなったでしょうか?
その数値を見ていきたいと思います。
図1に2017年~2020年のデータを示します。
こちらは決算報告資料、月次データ等から編集しています。
入居率は、施工不良問題が発生した2018年より前のデータ(2017年以前)では基本的には1月に底を付け、3月まで上昇、4月以降に定価するのが例年の特徴です。
その下げは4月、5月とそれぞれ例年より1%程度大きく下げており、コロナの影響がレオパレスの入居率、すなわち業績に与える影響が大きいことを示していました。
では、6月度の数値(79.43%)はこれまでの傾向からどのように評価したらよいでしょうか?
下落幅にがわかりやすくなるように前年度の12月データを基準にそこからの増減をまとめてみました(図2)。
1~3月のデータは2017,2018年同等であり、施工不良問題からの順調な回復を示しています。しかしながら、2020年4月度は入居率は過去比で大きな低下を示し、コロナウィルスの影響で1%は低下しているとみられます。
尚、施工不良問題の影響が出始めたのは2018年6月頃からになります。
4月、5月は急激な入居率の低下を示していましたが、6月はやや下げ止まってきたような傾向です。入居率の79.43%と79%台を維持しています。
レオパレス21の事業は入居率が1%下がると過去の決算データから40億程度、営業利益が低下すると考えられます。
資金がショートする前に改修工事を終え、V字回復できるか2020年7,8,9月が正念場のように思われます。
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【原油】原油価格上昇!!米貯蔵量、産出量を調べてみた【WTI原油先物価格】
7月3日、じりじりと価格を上げているWTI原油先物価格が40ドルを突破しそうな状況です。
その原因として在庫減があげられています。
原油先物価格は政府等の方針、コメントの影響を極めて受けやすいですが、基本となる貯蔵量、産出量、輸入量について調べてみました。
今回もアメリカ合衆国エネルギー省 エネルギー情報局(EIA)が公開している米のデータ(貯蔵量、輸入、産出)について調べてみました。
データはアメリカ合衆国エネルギー省 エネルギー情報局(EIA)webページを参照しました。
https://www.eia.gov/petroleum/
まず、原油貯蔵量です。WTI原油先物価格はオクラホマ州クッシングにおいて受け渡しされる原油先物の価格ですので、オクラホマ州クッシング、そして、アメリカ全体における貯蔵量の推移を示しています(図1)。
その推移をみるとオクラホマ州クッシングにおける原油貯蔵量は引き続き、減少していることがわかります。数値は全米トータルを下回る値となっており、正常にもどったように見受けられます。
次に、アメリカにおける原油産出量、輸入量の推移を示します(図2)。
これによると原油産出量は下落傾向であり、原油先物価格の維持にポジティブな状況となっています。
報道等では在庫に左右されているような多く見受けられますが、現状、産出量や在庫は正常のように見えます。
結局、コロナ等に影響された株価や為替に影響されているように見えます。
ポイントはコロナの第二波が懸念される中、節目となる価格をどのタイミングで超えるのか?といったところでしょうか。
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【日経平均下落】日経平均は踏ん張れるか、いや踏ん張れない?
6月29日、先週末のダウの下落に続いて日経平均も500円以上下落しました。
その原因としてはコロナウィルスの第二波に対する懸念があげられています。
5月に入ってから世界の新型コロナウィルスの新規感染者数は増加を続けており、そろそろ20万人/日、に迫る勢いです。
経済の中心であるアメリカにおける新規感染者数は4万人/日を超え再ロックダウンに対する懸念から米株が急落していると考えられています。
一方、日本はどうでしょうか?
日本でも新規感染者数の増加は続いて、50~60人/日を超えるようになってきました。
しかしながら、その感染者の一定数は歌舞伎町等の夜の街に関係する方であり、経済への影響は限定的、または、アメリカ、ブラジル、インドのような一日当たりの新規感染者数が数万人を超えるような国と比較すると、極めて少ないように感じます。
では、日本への影響は小さい、『日経平均は踏ん張る』ことができるのでしょうか?
米株下落の影響を日経平均がどの程度受けているか考えてみました。
日経225、S&P500の価格推移
図1に以前示しました日経225およびS&P500の価格推移を示します。
こちらを見ると完全に連動していることがわかります。
そこでそのシンクロ率を測るためにその相関を取りました。
ここで日本とアメリカでは休日が異なり市場の開く日付が異なる場合があるため、両市場が開いた日のみのデータを使用しています。
それを見ると相関係数が93%、つまり、ほとんどシンクロしていることがわかります。
まとめ
PMI等のファンダメンタルズを示す指標をもとに議論したり、新規感染者数に基づいて考察すると日本とアメリカの経済は異なる動きを示すと考えられます。
しかしながら、実際の市場はそのような指標の影響は支配因子ではなく、日経225は単純にアメリカ株に連動していることがわかります。
言われてみれば、経済の状況は悪いと思われるのに、なぜか株価が回復していること、などファンダメンタルズと日経平均価格が乖離していることに関して、思い当たる節もありますね。
日本における新規感染者数が少ないとしても、もう少し下落相場が続くかもしれません。
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