【綿半HD<3199>】地味に上がり続ける株を探してみた【銘柄探索】
8月19日、日経225は薄商い(1.7兆円)の中、冴えない動き(+0.26%)ですがマザーズが大爆発しています(+2.96%)。
マザーズはNASDAQとの相関率が93%(2020.7.15時点)と非常に高相関なので、NASDAQの最高値更新に引っ張られていると思われます。
マザーズの中でもNASDAQとの連動性の高い、テック系の銘柄が強い動きを見せており、イナゴタワーが立ったと思われたBASE<4477>はストップ高後もほとんど値を下げずにリバウンドすらしています(+5.91%)。
また、クラウド会計ソフトのフリー<4478>も+15.33%と大きく上げています。
マザーズのテック系小型株に乗るのは乗りたいのですが、ポートフォリオをテック系1色に染めるのは少し心配です。
そこでもっとボラティリティが低い、だけど地味に上がっている株について考えてみました。
スクリーニング用プログラムを作成し、気になった銘柄のひとつが綿半HD<3199>です。
綿半HDは長野地盤のホームセンターで時価総額200億円程度の企業となります。
7月頃から好調な値動きを見せていましたが、7月30日に営業利益前年同期比5.3倍という爆裂決算を発表して、もう一段階加速しています。
この銘柄の良いところは派手な値動きをしないところです。
テック系の爆発力のある銘柄に加えて、
地味に一歩一歩上がっていく、このような銘柄も継続して探していきたいと思います。
【グロース株】好調EC企業、ジェネレーションパス<3195>について考える【柳の下にどじょうはいるか?】
8月18日、NASDAQの大幅高(+1.0%)を受けて、マザーズが絶好調です(+3.4%)。
昨日、ストップ高を見せたBASE<4477>は寄りでさらに10%以上上げ、最終的には昨日とほぼ同等の価格(-0.46%)で引けており、非常に強い相場でした。
オイシックスラ大地<3182>にいたっては2日続いてストップ高です。
グロース株の強さが戻りつつある中、次なる好銘柄を見出すべく、ジェネレーションパス<3195>について考えてみました。
事業概要
ジェネレーションパス<3195>はネット通販サイト『リコメン堂』を運営するEC企業です。特徴はインテリア関係の商品(家具等)を海外で製造し、安価に販売する、ニトリのイーコマース版、といったところでしょうか。
コロナの巣ごもり需要でニトリは非常に株価好調ですが、ジェネレーションパスも4月以降、非常に強い株価を示しています。
今後の業績
業績は好調です。
しかしながら、まだ規模が小さいにも関わらず少し伸び悩みがみられるところ、
今後、ビジネスをスケールしていくイメージが見えないところ、などが少し懸念点でしょうか。
BASE<4477>のようにブレークするには少し、材料不足でしょうか。
どじょう探しはまだまだ続きそうです。
【グロース株】BASE.incの決算について考える
8月17日、お盆休みが終わり、久しぶりの投稿です。
相場はまだお盆休みなのか、東証1部の売買代金は1.5兆円程度と非常にボリュームの少ない状況です。
https://www.nikkei.com/markets/kabu/japanidx/
商いの少ない中、日経平均は0.83%下げ、マザーズは0.11%上げ、という方向感に乏しい動きでした。
そんな中、8月14日(金)の時間外(16:00~)に超絶決算を発表したBASE<4477>が本日、ストップ高を付けました。
明日以降、利確売り等による乱高下することが予想されますが、今日ばかりは束の間の喜びに浸りながらBASE<4477>の決算内容について考えていきたいと思います。
2020.2Q業績
2Qの業績は売上25.6億円(+177%前年比)、営業利益6.4億円(+847%前年比)でした。
BASEはこれまでも積極的に投資を行っており、赤字が続いていましたが、今回、投資を上回る利益増で黒字化しています。
増益要因は?
BASEの主力事業はBASE事業と呼ばれるEコマース事業ですが、今回、その流通総額が倍増しました。
その理由として、コロナウィルスの流行による実店舗のオンラインシフトが挙げられています。
AMAZONが2020.2Qで最高益を出しましたがBASEも同じように時流を掴んだ結果と言えるでしょう。
2020.12通期予想
2020.12の通期予想も大幅上方修正です。
期初予想と比較し、売上で42.1~46.1%、営業利益で ~809.1%の大幅上方修正です。
まとめ
非常にいい決算でした。
数日後には爆騰からの暴落がちらつきますが、持っていた方は今日は酒がうまい、というやつでしょうか。
【レオパレス】黒字化できるか?リストラ1000人の影響について考えてみた
8月12日、レオパレス21の株価が2.91%も上げています。
しかしながら、出来高は極めて小さく本格的な回復なのか慎重に見る必要があるかもしれません。
外国人が夏休みの間に、日本人の個人株主の物色が続いているのでしょうか?
https://nikkei225jp.com/data/shutai.php
現在の株価の推移に少なからぬ影響を与えている可能性のある情報として、8月7日付けで公開された『希望退職募集の実施結果について』というニュースがあげられます。
https://www.leopalace21.co.jp/ir/news/2020/pdf/0807.pdf
そこで『希望退職募集の実施結果について』について考えてみました。
本ニュースは自己資本比率が1%を切り、債務超過寸前に陥ったレオパレスが行ったリストラ(人員削減)に関してです。
2020.3月期の決算説明の際に1000人規模のリストラを実施することが公表されていました。レオパレス21の従業員数は7043人(連結、正規雇用)、5820人(単体、正規雇用)の為、1000人のリストラは15%程度の従業員が該当します(2020.3月期有価証券報告書)。
では財務にどの程度の影響があるのでしょうか
人件費の削減
レオパレス21の平均給与は 504万円、2020.3月期における給与及び賞与は263億円です。
今回、希望退職に応じたのは1063人ですが、1063人分の給与及び賞与はどの程度になるでしょうか。
平均給与から考えた場合、社会保険料をザクっと15%と考えたとき、平均給与500万、1000人に必要な負担は58億円となります。
また、今回希望退職に応じた方の平均給与は不明なため、給与の総額263億円x1000/7000として計算すると37億円です。
2020.3月期決算資料の抜本的構造改革による損益改善施策によると人員最適化による財務改善を38億円と試算しています。
つまり、人件費の1/7程度を削減する計画であり、こちらは計画通り実施されたようです。
黒字転換は可能か?
では次に黒字転換可能か考えていきます。
現在、レオパレスの入居率は78~79%程度で損益分岐点とされる80%に届いておりません。
図に2013.3期~2018.3期までの平均入居率と営業利益をプロットします。
こちらを多項式でフィッティングして入居率から営業利益をシミュレーションしてい見ました。
表にシミュレーションした営業利益を示します。損益改善施策がない場合、入居率81%でようやく7億円程度の黒字となることがわかります。
次に、人員最適化で38億円、その他損益改善施策で67億円(ノンコア事業撤退:12億円、販管費削減:36億円、子会社等損益改善:19億円)の財務改善が見られた場合の営業利益を見ていきます。
人員最適化だけの場合、やはり黒字転換には入居率81%が必要です。
一方、その他損益改善策と併せて財務を改善すると入居率79%でも黒字が見えてきます。
まとめ
今回の人員削減策はレオパレスが2020.3月期に計画した内容が計画通り実施されているようです。
その他の損益改善施策も順調に行われていれば、財務は一定程度回復しそうです。
昨年度は特別損失を多く計上しています。あとは、施工不良改修工事でイレギュラーな損失を計上することになるのか?その額が現在の現金及び預金(605億円、2020.3期有価証券報告書)の範囲内に収まるのか?、こちらが債務超過するかの分水嶺になりそうです。