【グロース株】今後の決算予定7/29~8/7(レーザーテック、アイアールジャパン)、その4
7月28日、相変わらずマザーズが弱い動きを見せています。
弁護士ドットコムのように前年比で良好な業績を示しても、期待はさらに上を行っているため下がる展開が続いています。
そこでマザーズETFを空売りしながら、決算ギャンブルにいそしんでおります。
今週分(7月27日~31日)は仕込み終わったので8月第1週の決算予定について考えてみました。
青字は事前売却(決算直前まで持ち、持ち越さない)、黒字は保有済で持ち越し(または予定)、朱字は考え中、灰色は見てるだけです。
(明日以降のものは予定、調査次第で考えが変わるかもしれません)
レーザーテック<6920>
レーザーテックはここのところ下げていて25日乖離率が改善してきています。しかしながら本日公開の東京エレクトロンの決算がほとんど上振れなし(1Qは前年同期比に対して増収増益ですが、通期の予想がほぼ据え置き)であったことからレーザーテックはスルーするつもりです。
エムスリー<2413>
日本M&Aセンター<2127>
MonotaRO<3064>
すでに大分価格が上がっておりこれぞ『決算ギャンブル』かもしれません。2勝1敗くらいで収まればよいかな。MonotaROは月次を見ればもう少し予想ができるはずなのでチェックしたいと思います。
アンジェス<4563>
こちらはスルーです。いい情報が出てくるような要素が思いつきません。。。
アイアールジャパン<6035>
悩み中の銘柄です。
昨年度の大型プロジェクトの件数が23件で売上32億円で今年はすでに13件(昨年度の倍のペース?)で実施しているようです。
https://www.irjapan.jp/ir_info/library/pdf/presentation_200529.pdf
非常に素晴らしいのですが、すでに織り込まれている可能性があること、そして、コロナの影響で業績が下がる中、IRにどの程度予算が割けるか、不明瞭な点が悩ましいところです。
ぽちっとしていただくとやる気につながります。
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【グロース株】弁護士ドットコムの決算について考えてみた【コロナ銘柄】
7月27日、日本では4連休明けで中国相場の暴落の影響をどの程度受けるのか心配な相場でしたが結局、日経平均は0.16%下落とほぼ変わらずでした。
そんな中、決算が続いています。
私のようにスリリングな投機が好きな方は決算前に仕入れて、決算を持ち越す、いわゆる『決算ギャンブル』、に絶好の機会となっています。
今回は、本日、15時に公開された弁護士ドットコムの決算について考えてみました。
尚、弁護士ドットコムは新型コロナで注目された電子署名サービス、『クラウドサイン』の提供会社となります。
決算内容
2021年3月期1Qの業績は売上11.6億、営業利益7百万、経常利益8百万という結果でした。
営業利益、経常利益はテレビCM等の投資を行った結果の低水準であるためそれほど気になりませんが(利益率は極めて高く投資を控えればすぐに利益は出ると思われます)、売上高は前年同期比で24.0%増という結果でした。
この数字が良いのか悪いのか考えてみました。
まず、今期の売上高成長率がこのまま24.0%維持であった場合、2021年通期の売上高は51億円となります。
会社発表の通期予想は53.95億円ですので、これを達成するためには2Q~4Qの売上高成長率が32%程度必要です。
これまでの四半期ごとの売上高成長率(前年比)を見ると右肩下がりとなっています(図1)。
クラウドサイン事業が確かに伸びていますが、更なる飛躍がないと、目標達成は少し厳しいかもしれません。
なぜ注目されているのか?~電子署名クラウドサイン事業の将来性~
弁護士ドットコムの決算で今回注目を集めているのは電子署名サービスであるクラウドサインの動向ではないかと思います。
新型コロナの影響で在宅勤務をするも捺印が必要で出社した方も多かったのではないでしょうか。
電子署名は技術的にはこれまでも可能だったものと思われますが、導入率は非常に引くものと思われます。
これはひとえに、『これまでできているのだから新しいことして失敗するリスク背負う必要はないよね』という、会社幹部の意向(またはそれを忖度する部下の意向)が障壁となっていたのではないかと思います。
今回コロナという社会的要請により一気に浸透した在宅勤務やテレビ会議と同じではないかと思います。
その点、時機を見て、5月9日からテレビCMを打って、一気に認知度を上げた弁護士ドットコム経営陣の判断はさすがです。
国内シェアも高く、電子署名に移行しない理由もないので今後、この事業は堅調なのではないかと思います。
しかし、国内シェア80%、契約数49万件まで達しているにも関わらずで2.6億円しか売り上げていません。利益率も高く極めて優良な事業と思われますが現在の時価総額2280億と比較すると非常に少ない売上です。
日本の企業数は410万社(個人事業主を含む)と言われています。
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/chushoKigyouZentai9wari.pdf
すべての会社がクラウドサインと契約しても現状の8倍、この単価のままでは21億円程度が限界でしょうか。単価が上がらない限り、2280億円の時価総額に見合う利益はクラウドサインだのみでは難しいかもしれません。
(追記)大企業の契約により、契約書の送信数は増えるかもしれません。それによる単価の飛躍的上昇があれば、まだ伸びるかもしれません。
競合は?
他の電子署名サービスとしては、GMOagree、ホームズクラウドといったサービスがあるようですが、一番の競合はドキュサイン<DOCU>と思われます。
https://www.holmescloud.com/index.html
ドキュサインは今回の新型コロナにより急騰しており、現在の時価総額は350億ドル程度まで上がっています。規模で20倍弱異なりますが、商習慣が異なり規模の小さな日本のマーケットに積極的にはまだならないかもしれません。
まとめ
弁護士ドットコムの業績は伸びを見せているもののクラウドサイン以外の事業は伸びに陰りが見え、クラウドサイン事業は2280億円という時価総額と比較するとまだまだ小さいという印象です。
また、契約数のみを考えると国内市場では限りがあるため、単価を向上させるようなブレークスルーが必要かもしれません。
弁護士ドットコム、素晴らしい会社、事業だけど過熱しすぎ、、、といったところでしょうか。
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【7/22好決算】ALBERT<3906>とAIの事業化について考えてみた【グロース株】
7月22日15時、ALBERT<3906>が決算を報告しました。
売上高、営業利益も伸びています。
ALBERT<3906>がこの日の取引終了後、第1四半期(1~3月)連結決算を発表しており、売上高6億8800万円(前年同期比29.7%増)、営業利益1億2800万円(同6.4倍)、最終損益5500万円の赤字(前年同期600万円の黒字)だった。(株探ニュースより)
そこで週明けの株価推移について考えるべく、ALBERTについて考えてみました。
会社概要
ALBERTはいわゆるAI関連企業です。
AIは非常に流行っており、技術としては非常に面白いですが、RPA(robotic process automation)のようにすぐにコストダウンにつながり、事業となるものではないところがもう一段階のブレークスルー(技術的に、ではなく事業的に)が見られない理由かと思っています。
AI技術としてはチャットボットに使われているような自然言語処理、数値の予想や解釈に使うような多変量解析、そしてdeep learningによりブレークスルーした画像解析、などがあるかと思います。
しかし、いずれも技術しては面白いですが、いかにお金につなげるかビジネスモデルの構築に各社苦戦しているところかと思います(いわゆる社会実装、言うは易く行うは難しですね)。
自動運転における画像解析などは非常にAIが有用なアプリケーションと思いますが、いちベンチャー企業には荷が重く、一方、大きな自動車会社などが手掛けるにはAIの基盤技術が弱い部分があるかもしれません。ALBERTはそこに目を付け、大企業との連携、さらに、ALBERTを仲介とした大企業同士の連携(CATALYST戦略)に重点を置いているのも非常に好感が持てます。
ALBERTは2018年に現在の社長(松本 壮志氏)となっていますが、AIの課題を技術ではなく課題とのマッチング(ビジネスモデル)ととらえたのではないかと思います。そこは技術志向の理系社長ではなく、事業志向の文系社長であることが武器となっているものと思われます。
結果、2018年から売り上げは3倍となり、トヨタ、東京海上日動、のような大企業との提携にもつながっております。
文系社長であることにより大企業の経営陣とも同じ言語(技術者よりではなく経営者より)で会話ができているのかもしれません。
一方課題は何でしょうか。
現在はコンサルティング、プロダクト開発、育成支援、の3つを事業としています。
さらに恐らく現在の事業を支えているのはコンサルティングや育成支援と思われますが、持続性、拡張性がどこまであるのか、がポイントかと思います。
ALBERTの株を買うとすると現在のビジネスモデルに対して投資するというより、社長の能力を買って今後よいビジネスモデルが生まれることを期待して投資する、といったところでしょうか。
業績、成長性
現在の社長に変わってから売上はすばらしい推移を示しています。
また、東京海上日動、トヨタとの連携などは素晴らしいと思います。
(東京海上日動と事故画像を共有し、東京海上日動には事故原因の解析技術、トヨタには自動運転技術開発のための技術を提供?)
現在は独自のプロダクト事業などもしているようですが、将来はベイカレントのような技術系コンサル事業を志向しているかもしれません。
また、面白い技術ができたら大企業に売却するのも一つの方法かもしれません。
まとめ
AI、非常に流行っていますし、革新的技術ではありますが、ではプリウスのように売れるか、顧客の嬉しさに直結するかというと現在の応用例はまだそこまではいかないかもしれません。
また、AI技術がまだ花開かない理由のひとつして、技術とニーズ(課題)のマッチングができていないところもあるかもしれません。
その点、技術志向の理系社長よりも、ビジネスに強い文系社長の方が適しているようにも思います。
現在の松本社長がゲームチェンジできるか、または、これだけの社長であれば手腕を買われて買収されるか、非常に面白い会社です。
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【コバンザメ戦略】JPモルガンアセットマネジメントが買っている株を調べてみた!【 7月の投資動向】
7月23日、前日は4連休前で出来高が細る中、日経、マザーズ、ダウ、NASDAQとやや方向感に乏しい状況でしょうか。
マザーズのグロース株は決算が続いておりますが、私が決算後材料出尽くしと考えていたマクアケ<4479>は10%以上上がる展開となりました。残念。
決算は営業利益、経常利益ともにほぼ会社予想通りでしたが売上が20年9月期の売上予想を21.9億円から29.7億円に上方修正したことが好感されたのかもしれません。
今後も決算続きますが、夏枯れが予想される8月に向けてJPモルガンの動向について考えてみました。
今回も、金融庁から公開されている大量保有報告書(変更報告書)を元に調べています。
JPモルガンアセットマネジメントが7月に入り提出した大量保有報告書は17通、その内買いが6通、11通が売りになります。
1%以上購入しているのはフリーのみとなっています。
一方、1%以上売っているのはグレイステクノロジー、ピーバンドットコム、マネーフォワードとなります。
グレイステクノロジーは最高のタイミングでの売り、マネーフォワードは裏目にでたというところでしょうか。
しかし、6月末から7月頭のマザーズの失速を非常によく表していると思います。
今後、ゴールドマンサックスの動向も確認していこうと思います。
好決算を出した&まだそこまで上がっていないALBERT<3906>の週明けの株価動向も気になりますね。
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