レオパレスについて考える

ご存じ日本の大手不動産会社レオパレス21。2018年の界壁施工不備問題に始まり、旧村上ファンドやソフトバンク等話題に事欠きません。その株価を中心にいろいろと考えてみました。(土日や休日はあまり更新できないかもしれません)

【レオパレス】7月21日公開、改修工事計画について考えてみた

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7月21日、レオパレス21が施工不備問題に関する改修工事計画について公開しました。

 

https://www.leopalace21.co.jp/news/2020/0721_3103.html

 

ことの発端は端的に述べると『明らかに終わらないような計画を公表していて、国土交通省に怒られた』、ことに尽きると思います。

 

reopajigsaw.hatenablog.com

 

では7月21日に公開された改修工事計画ではどのような進捗、公約が記載されているのでしょうか。

 

中身を確認してみました。

 

尚、6月30日時点での工事の進捗は明らかな不備のある棟数は13621棟、その内、1015件(7%)は完了、6171件は未完了(着手済、46%)、6435件は未着手(47%)です。

 

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図1 施工不良が見つかった物件における改修工事の進捗


では今回公開された計画を見てみましょう。

 

1.各特定行政庁との協議
本年 6 月末時点で、明らかな不備が確認され、改修工事の着工に必要となる特定行政庁との協議が未
了の物件が全国で 4,444 棟存在します。これらの物件のうち優先調査対象物件としていた商品シリーズ(※1)646 棟については 8 月末までに、それ以外の商品シリーズ(※2)3,798 棟については 12 月末までに、それぞれ行政協議の完了を目指してまいります。

 

まず前半部分ですが、私がこれまで見落としていたのかもしれませんが、12月末まで着手すらできない物件が存在していた様です。さらに646棟に関しては2020年中には着手すらできないことがわかりました。いろいろ出てきます。

 

では後半部分ですが、以下のように記載されています。

 

2.当面の改修工事
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で本年 4、5 月に全国的に緊急事態宣言が発令されており、当社も宣言期間中は全面的に改修工事を中断していましたが、各地域の状況に合わせながら、5 月下旬以降、感染予防の対策を徹底した上で順次改修工事を再開しています。宣言期間中に中断していた案件も含め、6 月には 724 棟(再開 572 棟、新規 152 棟)の改修工事を実施しました。8 月末までにつきましては、構造改革に伴う人的・物的資源の再配置の過渡期であることから、503 棟(再開 233 棟、新規 270 棟)の物件の実施を予定しています。なお、上記の予定については、新型コロナウイルスの影響等により見直しとなる可能性がございます。

 

6月には724棟~~実施しました。と記載があります。『実施』とは何でしょうか?工事完了、工事着手、調査、何のことなのでしょうか?

 

5月31日時点での進捗、と6月30日時点での進捗の差分から700程度の数値は見当たらず、私の国語力では『実施』の意味をくみ取ることはできませんでした。

 

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もし、『実施』が工事完了を表すとすると8月末にはさらに503棟(4%)の工事が完了することになります(図2)。

 

その進み具合はどの程度かというと、自転車で坂道を登っているときに、そよ風が背中を押してくれるような感覚、でしょうか。

 

もう少しググっと進んでほしいものです。

 

現状、工事の完了率(完了棟数/不備有棟数)は7%程度です。月4%の進捗だと単純計算で24カ月(2022年夏頃まで)かかる計算になってしまいます。

 

予測を裏切り、非線形に進捗することが有るのでしょうか。

 

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図2 施工不良が見つかった物件における改修工事の進捗

 

 
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