【原油】価格停滞、各国の駆け引きで疑心暗鬼?
6月11日、WTI原油先物価格は38.94ドルまで1.67%下落しました。
ロイターは米在庫増、と言っていますが、そんなに在庫は増えているのでしょうか?
アメリカ合衆国エネルギー省 エネルギー情報局(EIA)が公開している米のデータ(貯蔵量、輸入、産出)について調べてみました。
データはアメリカ合衆国エネルギー省 エネルギー情報局(EIA)webページを参照しました。
https://www.eia.gov/petroleum/
まず、原油貯蔵量です。WTI原油先物価格はオクラホマ州クッシングにおいて受け渡しされる原油先物の価格ですので、オクラホマ州クッシング、そして、アメリカ全体における貯蔵量の推移を示しています(図1)。
その推移をみるとオクラホマ州クッシングにおける原油貯蔵量は先週に引き続き、減少していることがわかります。また、その減少ペースはやや緩やかになっており、数値はほぼ全米トータルと同等であり、正常にもどったというところでしょう。
これによると原油産出量は相変わらず低下しており、原油価格を下落させるようなデータには見えません。
では、原油価格の高騰が止まっているように見える理由は何でしょうか?
サウジの自主減産終了やメキシコの追加減産拒否など、産油国の足並みが乱れ始めているように見えます。
これはシェールオイルの採算ラインとされている価格(30~40ドル)、ロシアの予算編成の前提(42ドル)に近づいてきて、各国の駆け引きが始まったのかもしれません。
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