【原油】まだ上がる?米における原油貯蔵、輸入、産出量を確認してみた
4月20日に歴史的なマイナス価格を付け、4月末からほぼ一本調子に上がってきたWTI原油先物価格がここ数日、30~35ドルの間で乱高下しながら停滞気味になっています。
そんな中、OPECとロシアに関する協議、6月4日にOPECプラス会合の開催について報道されています。
- OPECとロシアは現在の減産合意の延長で合意に近づき、1-2カ月延長で協議している。
- OPECプラスはオンライン会合を予定より1週間程度早め、早ければ4日にも開く可能性がある。
減産を1~3カ月の延長するとの報道が出ていますが、合意の前提はアメリカの減産継続と考え、需給に関して確認いたしました。
データはアメリカ合衆国エネルギー省 エネルギー情報局(EIA)webページを参照しました。
原油貯蔵量
まず、原油貯蔵量です。WTI原油先物価格はオクラホマ州クッシングにおいて受け渡しされる原油先物の価格ですので、オクラホマ州クッシング、そして、アメリカ全体における貯蔵量の推移を示しています(図1)。
その推移をみるとオクラホマ州クッシングにおける原油貯蔵量は先週に引き続き、減少していることがわかります。
これによると原油産出量は相変わらず低下しています。輸入量に関してはむしろ増加していることを示しています。
まとめ
これらのデータを見ると原油価格に関してポジティブな数値が多いように思います。
アメリカ、ロシア、サウジがそれぞれ何かしらの合意をしているとするとそれぞれに何らかの『うまみ』があるのでしょう。
最も産出コストの高いアメリカにもうまみがあると30ドル後半~40ドル前半も見えてくるでしょうか。