【アビガン特需】富士フイルムの株価を予想してみた
4月6日、安倍首相は東京など7都道府県を対象に4月7日にも「緊急事態宣言」をすることを表明しています。
そんな中、日経平均は700円以上、上がりました。特にアビガンの開発元である富士フイルム富山化学の親会社である富士フイルムは6.97%、その原料であるマロン酸ジエチルの製造を請け負うことが報道されたアデカは19.53%、株価を上げました。
そこで、アビガンによる富士フイルムへの利益押し上げについて考えてみました。
アビガンの薬価は明らかではないので、その他のインフルエンザ薬を参考に考えてみます。
【5/5追記】
その後出た情報を含めて、4月20日に考察をしています。
2018年の売り上げベースで主要なインフルエンザ薬はゾフルーザ(塩野義製薬)、イナビル(第一三共)、タミフル(中外製薬)等があります。ゾフルーザ10mg錠剤は1535.4円/錠、イナビル吸入粉末剤20mgは2179.5円/キット、タミフルカプセル75は267.2円/カプセルです。
タミフルだけ非常に値段が安いですがこれは特許がすでに切れており、後発薬(オセルタミビル )が出ていることによります。
アビガンも特許はすでに切れていますが、他社はすぐには承認が得られない見込みですので、今年は独占的に販売することができるでしょう。
政府はすでに200万人分の備蓄を行うこと、また、ドイツ等、他国に対しても無償で提供すること明らかにしています。
アビガンの使用方法は
『通常、成人にはファビピラビルとして1日目は1回1600mgを1日2回、2日目から5日目は1回600mgを1日2回経口投与する。総投与期間は5日間とすること。』
とされていますのアビガン200mgが40錠必要です。薬価を1錠2000円とすると、1人当たり8万円、200万人で1600億円の売上となります。40%程度の利益率だとすると640億円の利益となります。
(計算していて間違っていないか心配になるほど大きい額です。誤りあったらどなたか教えてください。)
富士フイルム2019年3月期の税引前利益は2217億円ですので20~30%程度の利益を押し上げる可能性があります。現在の株価、6166円でPERが15.22倍です。
アビガンにより利益押し上げ効果が200億円であればPER14倍で計算して株価は6239円。400億円の押上げ効果があれば株価は6806円となります。
このコロナショックによるその他の事業へのマイナス要因はありますが、6月の治験の結果次第では、トータルで見たときにもう少し上がる余地があるかもしれません。